普通は引越しの必要が出てきたら

消費者自体、自分が何を求めているのかわからないというのが今の状況ではないだろうか。無数の情報が錯綜して飛び交う中で、自らの価値観すら右往左往しているような人は少なくないはずだ。

 それだけに、多様化するニーズに商品をミートさせることはひどく困難な作業であり、当然リスクも大きい。しかも、串の開発はすぐ数百億円という単位の巨額な金を飲みこんでしまうものでもあるだけによけい厳しさは増す。そうなると、過去/現在の売れ筋商品を調査して、その 「良いところ取り」をする、つまり「当たらないことよりも大外れしないこと」を目標にしたような消極的な車作りばかりが増えてきてしまう。もちろん表向きにはみな「個性的である」 ことを強く主張しているのだが、発想の根っ子の部分は同じであり、半分腰が引けているコンセプトなので、どうしても迫力、説得力に欠ける。他との違いを声を大にして謳ってはいるのだが、その違いは多くの場合本質的なものではなく担当者に開発コンセプトを聞くと、多くの開発秘話的苦労話を交えながら、立て板に水という感じでいろいろ語ってくれるが、その多くは机上の空論的なものであり、開いていても実感が伴わない。